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20歳以上の女性は受けておきたい子宮がん検診とは

2021.10.07

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がんは一般的に年齢が上がるとともに発症しやすくなる病気ですが、中には若い年代でもリスクが高いがんがあります。その1つが、子宮頸がんです。今回は、子宮頸がんを早期発見するための子宮がん検診やHPV検査などについて解説します。

 

20~30代で増えつつある子宮頸がん

子宮がんには、子宮の入り口(子宮頸部)にできる「子宮頸がん」と、子宮の奥(子宮体部)の子宮内膜にできる「子宮体がん」があります。同じ子宮にできるがんですが、病気の特徴は大きく異なります。

子宮体がんは、若い人がかかることは比較的少ないがんです。閉経前後の40歳代後半から患者数が増加し、50~60歳代でピークを迎えます。一方、子宮頸がんは20~40代の若い世代に多いがんです。最近は、特に25~35歳の女性でかかる人が増えてきていますが、50代以降での発症もみられます。[※1]

 

 

子宮頸がん 全国年齢階級別推定罹患率(対人口10万人)

出典:和文 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」

子宮頸がんの95%以上は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の長期的な感染が原因です。HPVは性交渉によって感染し、性交渉の経験がある女性のうち50~80%は生涯のうち一度は感染すると言われる、ありふれたウイルスです[※2]。HPVに感染しても多くの場合は免疫の働きで自然に排除されるため、感染したからといって必ずしも子宮頸がんになるわけではありません。

HPVの感染が持続した女性の一部で、感染した細胞が異常な形に変化する「異形成(いけいせい)」が起こります。異形成はがんになる前の状態を指し、軽度異形成→中等度異形成→高度異形成を経てがん化していきます。HPVに感染してから子宮頸がんに進行するまでは、数年~数十年かかると考えられています[※2]

子宮がん検診で行う検査とは?

国が定める指針に基づいて子宮頸がんの早期発見、および死亡率を下げるために行われているのが、子宮がん検診(子宮頸がん検診)です。がんになる前の状態である異形成の段階では、一般的に症状が現れません。しかし、子宮がん検診を受ければ、異形成を見つけることができます。異形成やごく初期のがんの段階で発見し、適切な治療を行えばほとんどが治るため、定期的にがん検診を受けることがとても大切なのです。

子宮がん検診では、問診、視診・内診、細胞診を行います。医療機関によっては、卵巣腫瘍や子宮筋腫、子宮内膜症などの子宮頸がん以外の病気がないか確認するために、がん検診と一緒に経腟超音波(エコー)検査を行うことを推奨している場合もあります。

〈子宮がん検診で行う検査〉

■問診

問診票に、直近の月経や月経周期、妊娠・出産経験の有無、不正性器出血などの症状の有無などを記入します。問診票の内容をもとに、診察室で医師が聞き取りを行います。

→直近の月経が始まった日と月経の日数をあらかじめ確認しておきましょう。

■視診・内診

腟の中にクスコ(腟鏡)と呼ばれる器具を挿入し、炎症の有無やおりものの状態を目で確認します(視診)。また、腟内に指を入れてもう片方の手でお腹を押さえ、子宮や卵巣をはさむようにして大きさや形状を確認します(内診)。

→視診や内診は婦人科ではもっとも基本的な診察です。あまりかたくならず、リラックスして受けましょう。

■細胞診

専用のブラシやヘラなどで子宮頸部を優しくこすり、表面の細胞を採取します。ごく短時間で済み、通常は痛みもありません。採取した細胞は専門の医師が異常の有無を顕微鏡で調べます。

子宮がん検診は国の指針にもとづいて実施されるがん検診であり、ほとんどの市区町村では一部の自己負担金で検診を受けられます。名古屋市では、ワンコイン500円の自己負担金で子宮がん検診を実施しており、当クリニックでも受診することが可能です。

 

▼名古屋市がん検診(ワンコイン検診)▼

子宮がん検診は、20歳以上のすべての女性が対象です。異常を早期に発見するためには、2年に1回継続して検診を受けることが大切です。

当クリニックでは、子宮や乳房など女性特有の検査は、女性の医師・スタッフが対応しています。また、待合室から検査までエリアが男女別になっており、リラックスして受診いただけます。

 

子宮頸がん検診と一緒にHPV検査を!

子宮がん検診の結果、病変があることが疑われる場合、精密検査が必要になります。精密検査では、コルポスコープというライトの付いた拡大鏡で子宮頸部に異常があるか観察するコルポ診を行い、異常が発見された場合には、その部位から組織を採取する組織診が行われます。

場合によっては、コルポ診や組織診を行う前にHPV検査を行うこともあります。HPV検査とは、子宮頸がんの原因となるハイリスク型のHPVに感染しているかどうかを調べる検査です。この検査を受けることで、将来、子宮頸がんに進行する可能性が高いかどうかを知ることができます。

HPV検査は、子宮がん検診の細胞診と同じ方法で採取した細胞を使って検査を行います。子宮がん検診とHPV検査を併用することで、がんになる前の状態である異形成を見逃さずに発見できる可能性がより高まるといわれており、HPV検査はがん検診の一環としても有用な検査です。

当クリニックでは、人間ドックのオプションとして、がん細胞やその前段階である異形成の有無を顕微鏡で調べる「子宮頸部細胞診」、ウイルス感染の有無を調べる「HPV検査」をお受けいただくことが可能です。また、子宮頸部細胞診・HPV検査に、子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣がん、卵巣のう腫などを調べる経膣エコーを加えた「子宮がんコース」をご用意しています。

・子宮頸部細胞診、HPV検査

・子宮がんコース(子宮頸部細胞診、HPV検査、経膣エコー)

子宮のがんは若い女性に増えていますが、早期発見できれば決して怖い病気ではありません。20歳以降は、ぜひ子宮がん検診の定期的な受診をご検討ください。

 

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参考文献
※1 日本婦人科腫瘍学会 編「患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン」
※2 日本産科婦人科学会「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」

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記事監修者:
吉形 玲美(浜松町ハマサイトクリニック 婦人科医師 医学博士)

プロフィール:
東京女子医科大学医学部卒業後、同大学産婦人科学教室入局、准講師を経て、現在非常勤講師に。2010年7月より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。現在は同院婦人科診療のほか、多施設で女性予防医療研究に従事している。更年期、妊活、生理不順など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本女性医学学会専門医ほか。

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