腸活を始める前に知りたい「腸内フローラ検査」とは?腸内環境を調べるメリットを解説

近年、大きな注目を集めている「腸活」。
性別に関わらず、腸の状態が、私たちの健康にさまざまな影響を与えることが分かってきています。腸内環境を整えることが健康や美容にも良いといわれ、ヨーグルトや発酵食品、食物繊維などを意識して取り入れている方も多いのではないでしょうか。
しかし一方で、腸活の情報は数多くあり、「自分に合った方法がわからない」「頑張っているのに効果がでない」と感じている方も少なくありません。そうした方に知っていただきたいのが、効果的な腸活を行うためには、まず自分の腸内フローラを知ることが大切だということです。
ここでは、
• 腸内フローラとは何か
• 腸内環境が健康に与える影響
• 腸内フローラを調べる検査「マイキンソープロ」
について、わかりやすく解説します。
目次
そもそも、腸内フローラとは?

「腸内フローラ」とは、腸の中に生息する「腸内細菌の生態系」を表す言葉で、正式には「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」です。人の腸内には、約1,000種類、100兆個もの細菌が生息しているといわれています。これらの腸内細菌は、種類ごとに集まりながら腸内で群れを作っており、その様子が花畑(フローラ)のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。
腸内細菌にはさまざまな種類がありますが、人の腸内に棲みついている細菌の約99%は、次の4つのグループ(門)に属しています(※1)。
腸内フローラを構成する主な腸内細菌グループ
- 「Firmicutes(ファーミキューテス)門」
有用な菌として知られる乳酸菌や酪酸菌、悪玉菌の代表格であるウェルシュ菌など、多様な菌種が含まれている。 - 「Bacteroidetes(バクテロイデーテス)門」
日和見感染を起したりする細菌や、腸管免疫に重要な影響を与える細菌が含まれている。 - 「Proteobacteria(プロテオバクテリア)門」
腸内細菌として有名な大腸菌やピロリ菌が含まれている。 - 「Actinobacteria(アクチノバクテリア)門」
有用菌として有名なビフィズス菌が含まれている。
重要なのは、特定の菌だけを増やすのではなく、多種多様な菌がバランスよく構成していくことです。このチームワークによって、カラダを変えるスイッチ=「短鎖脂肪酸」が初めて作られるようになります。
さらに、腸内細菌グループには、「短鎖脂肪酸」を作るメインプレイヤー菌(属レベル分類)と呼ばれる特定の菌があります。
メインプレイヤー菌については「腸内フローラ検査」Webサイトにて詳しくご紹介しています。
人の腸内細菌は胎児期にはほぼ無菌と言われていますが、産道を通る際に母親の腸内フローラを受け取り、その後の生活(授乳、離乳、ライフスタイル)を経て3〜5歳ごろに、その人特有の腸内フローラの基盤が作られていきます。生活をともにしている家族は腸内フローラの傾向が似ていることも知られています。
人と腸内細菌は「共生関係」にある
腸内細菌は、私たちの体にとって単なる「菌」ではありません。生涯にわたって共に生きる、大切なパートナーでもあります。腸内細菌にとって、人の腸内は生きていくのに適した温度で、食物繊維などのエサも豊富にあり、居心地のいい環境です。腸内細菌の中には大気レベルの酸素があると死滅してしまう細菌も多く、酸素がほとんど存在しない腸内は安全な場所でもあります。
一方で、人にとっても腸内細菌は多くのメリットをもたらします。例えば、下記のような働きがあることがわかっています。
- 食物繊維を発酵して短鎖脂肪酸という大腸のエネルギー源を作る
- 糖質や脂質の代謝を調整する
- 炎症を抑える
- 腸自体のバリア機能を高める
- 免疫機能を維持する
こうした働きにより、外から侵入してきた病原菌の増殖を抑え、感染症を防いだり、また、最近の研究では、短鎖脂肪酸が糖質や脂質の代謝を調整したり、炎症を抑制したりすることで、肥満や糖尿病などの予防に役立っていることも分かってきています(※2)(※3)。
腸内にはからだに存在する免疫細胞の60%以上が集まっており、腸管は最大の免疫器官と呼ばれていますが、この腸管免疫の発達や働きの維持にも腸内細菌が関わっていることが分かっています(※4)。
このように、人と腸内細菌は互いにとってメリットを与え合っており、腸内細菌は私たちの健康に欠かせない存在なのです。
腸内フローラが乱れるとどうなる?

人の腸内フローラは3~4歳ごろになると安定し、個人ごとのパターンが確立されます。こうしてできた腸内フローラは長期的に安定していきますが、さまざまな要因で変化することがあります。
例えば、下記のような事項が腸内細菌のバランスを乱す要因になります。
- 食物繊維を発酵して短鎖脂肪酸という大腸のエネルギー源を作る
- 乱れた食生活
- 運動不足
- 睡眠不足
- 慢性的なストレス
- 抗生物質の使用
腸内フローラの状態を評価する重要な指標の一つに「多様性」があります。これは、腸内細菌の「種類の豊富さ」と「バランス」を示す指標です。多様性が高いほど、病原菌が定着しにくく、腸内環境が乱れても回復しやすいと考えられていますが、高脂肪で動物性たんぱく質が多い食事を取り続けると、この「腸内フローラの多様性」が低くなることが分かっています(※5)。
食生活のほかにも、運動不足や睡眠不足、慢性的なストレスなども腸内フローラの多様性を低下させる要因になります。長期にわたって乱れた生活習慣を続けていると、腸内フローラのパターンが悪いほうにシフトしてしまうおそれもあります。
腸内フローラの多様性が低下すると、腸管のバリア機能が損なわれて病原体が体内に侵入しやすくなり、炎症性の病気が起こりやすくなります。また、人の健康に欠かせない短鎖脂肪酸の産生量が少なくなり、糖尿病や脂肪肝・脂肪肝炎、関節リウマチなどの病気のリスクを高めるおそれもあります(※6)。
腸内フローラの乱れは、想像以上に人の健康を損なう原因になるのです。
腸内フローラを調べる検査「マイキンソープロ」

人の健康と切っても切れない関係にある「腸内フローラ」。腸内環境を改善するためには、まず自分の腸内フローラを知ることが重要です。腸内フローラへの注目度の高まりとともに、腸内フローラを調べる検査サービスがいくつも登場していますが、中でも医療機関での採用実績が多いのが「マイキンソープロ(Mykinso Pro)」です。
「マイキンソープロ」は、医療機関で購入した専用キットを使い、自宅で便を採取して郵送するだけで、腸内フローラのバランスの良し悪しや腸内フローラの観点からみた病気のリスク、有用菌・要注意菌の割合などを詳しく知ることができます。検査結果のレポートは、WEB上のマイページから閲覧可能。専属の管理栄養士が監修した食生活改善アドバイスをいつでもスマートフォンで見ることができるので、日常の中で実践しやすい点も「マイキンソープロ」の利点です。
「マイキンソープロ」で分かること

- 「腸内フローラの良し悪し」
特許取得済みの独自アルゴリズムにより、腸内フローラの状態をA~Eの5段階で評価。同年代の人と比べて良いか悪いかがわかります。 - 「腸内細菌の多様性」
腸内細菌の「種類の豊富さ」と「バランス(均等度)」を多様性スコアで評価。理想的な腸内環境にどれくらい近いかを確認できます。 - 「疾患別のリスク」
腸内フローラの観点から、下痢や高血圧、糖尿病、大腸がん、大腸ポリープなどの病気のリスクを判定。大腸内視鏡検査などの画像検査を受けたほうがいいかなども分かります。 - 「生活習慣改善アドバイス」
腸内フローラをより良い状態に近づけ、病気のリスクを下げるために、生活習慣で気を付けるべきポイントを記載。不足している有用菌の増やし方や要注意菌の改善方法も分かります。
腸内フローラ検査を受けるなら、ぜひ医療機関で!
腸内フローラ検査はさまざまなサービスがありますが、医療機関で受けることには大きなメリットがあります。医療機関での「マイキンソープロ」は、検査を受けて終わりではありません。検査結果をもとに、専属の管理栄養士から腸活のアドバイスを受けることができ、生活習慣改善までサポートしてもらえます。
腸内フローラは一人ひとり違うもの。だからこそ、自分のデータに基づいた腸活の方法を知って、実践することが大切です。
「マイキンソープロ」はこんな方におすすめ
- お腹の調子がすぐ悪くなる
- 食生活が乱れがち
- 肌荒れしやすい
- ストレスを感じやすい
- 免疫機能の不調を感じている
- アレルギー症状がいくつもある
- 自分の腸内フローラの状態を知りたい
- 自分に合った腸活の方法を知りたい
当クリニックでは、各種健康診断・人間ドックのオプションとして「マイキンソープロ」をお申し込みいただけます。お申込みいただいた方には、健診当日に検査キットをお渡しいたしますので、ご自宅で採便後に郵送いただき、結果をお待ちくださいご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
【 情報提供元:株式会社サイキンソー 】
ただいま、ミッドタウンクリニック名駅では「人間ドック春のご優待コース」をご用意しています。
4月・5月は年間でも予約が取りやすく、待ち時間も少ないため、比較的ゆったりとした環境で受診いただける絶好の機会です。
新年度のスタートに快適な環境でご自身の体と向き合い、清々しい気持ちで新しい1年を始めませんか?
参考文献
- (※1)Sartor RB: Gastroenterology. 2008; 134: 577-594.
- (※2)Du Y, et al.: Int J Mol Sci. 2024; 25: 7379.
- (※3)Maciel-Fiuza MF, et al.: Front Microbiol. 2023: 14: 1098386.
- (※4)Yoo JY, et al.: Microorganisms. 2020; 8: 1587.
- (※5)Conlon MA, et al.: Nutrients. 2014; 7: 17-44.
- (※6)Zhao M, et al.: Biomed Pharmacother. 2023: 164: 114985.
人間ドックコース・料金

当クリニックでは皆さまのご要望に柔軟に対応できるよう、多様なコースをご用意しています。
どのコースを受けたら良いかわからない場合は、お気軽にご相談ください。

記事監修
森山 紀之
医療法人社団進興会 理事長
1973年千葉大学医学部卒。
元国立がん研究センター がん予防・検診研究センター センター長、東京ミッドタウンクリニック常務理事 兼 健診センター長を経て、現職。









